レンタカーの賢い情報
ロジスティクスとは何かロジスティクスは生産部門にかかっているロジスティクスをこのように位置付けるからこそ、レベル区分で「物流システムの段階」の上位、つまり「レベル4」として持ってくることができるのである。
レベル区分に位置付けることができるということは、物流管理の流れの中でロジスティクスをとらえることができることを意味する。
ここに、大きな意味がある。
それでは、ロジスティクスはどのように動くのであろうか。
それは、「補充の連鎖」という形で動く点に特徴がある。
「市場に商品が出荷されると物流センターの在庫が減る。
減った分を工場倉庫から補充する。
その結果、工場倉庫でなくなった在庫を補充生産する。
生産することでなくなった原材料や部品を補充調達する」というように出荷動向を起動情報とした一連の補充の連鎖がロジスティクスなのである。
市場動向に合わせて供給を構成する各活動が連動して動く仕組みである。
ロジスティクスをこうとらえると、よくいわれる「物流とロジスティクスの異同」はおのずと明らかとなる。
ロジスティクスという供給システムのマネジメントのもとで物流が動くという関係である。
それゆえ、ロジスティクスが導入されたからといって、物流がなくなってしまうわけではない。
ロジスティクスであろうがSCMであろうが、そのベースには必ず物流が存在する。
それでは、なぜ、このような市場動向に供給活動を同期化させるロジスティクスの導入がいま必要とされるのであろうか。
そこには経営上の大きな課題が存在するのである。
ロジスティクスからSCMに展開するロジスティクス不在がもたらす大きな経営ロスロジスティクスとは、市場での売れ方に合わせて生産や仕入を行い、物流を行うためのマネジメントであるといったが、このようなマネジメントは、わが国においては、かつて存在しなかった画期的なものといえる。
改めていうまでもなく、これまで生産や仕入という部門が、市場の動きを見ながら活動するなどということは現実的になかったといってよい。
そもそも、情報技術的に市場の動きをとらえることができなかったのであるから当然の結果である。
これまでは、たとえば生産部門は自分の部門の都合、つまり生産効率第一に生産するというのが一般的であった。
仕入部門も同じである。
仕入原価の低減が唯一の目的だったといって過言ではない。
売上増は七難隠すというように、売上が伸びていた時代は、これでも利益が出ていたが、経済の停滞とともに急激に進んだ多品種化の結果、このような供給の仕方は、市場とのミスマッチの多発により経営に大きな問題をもたらすことになる。
欠品による売上ロスや過剰・滞留在庫の増加によるコスト負荷の増大などの不利益が企業に発生するのである。
ある大手スーパーでは欠品による売上ロスが経常利益の何倍にものぼるという数字を出しているが、売上が伸びないときにこのロスは大きなマイナスである。
特に、市場が必要としない在庫の増加は厄介な問題である。
発生してしまうと取り返しがつかないからである。
いうまでもなく、売れ残った在庫は、もう二度と同じ価格では売れない。
価格を下げて売れるのならまだいい方である。
ほとんどの売れ残り在庫は、売れ残ったままである。
在庫に投下された資金は固定されたまま、回収の目途はない。
現物は、処分するまで保管し、管理しなければならない。
損益に大きな影響を与えるというので、処分をなかなか行わない結果、物流センターの一角が、売れ残り品の保管場所として占有されつづけることになる。
このような実態は、前で紹介した食品メーカーの在庫実態で見たとおりである。
売れ残り在庫の存在は、本来必要な在庫を置くスペースを狭め、作業効率にも悪影響を与える。
売れ残り在庫は始末に負えないものなのである。
このように、在庫は、企業にとって、本来その動向に重大な関心を持って取り組まなければならない課題である。
それにもかかわらず、これまで在庫は、どちらかというと管理という面で放置されてきた感がある。
市場の不透明感が増し、不良在庫が著しく増加するに伴い、ようやく在庫のコントロールに目が向けられてきたのである。
市場の動きに合わせて生産や仕入を行い、売れているものだけを市場に送り込んでいこうというシステムに関心が持たれてきたのである。
このようなシステムを構築し、運営、管理をしようというマネジメントがロジスティクスなのである。
ロジスティクスは、本来、このような意味を持っている。
市場動向と無縁の生産や仕入あるいは物流を徹底的に排除するためのマネジメントなのである。
前で見た物流システムは、在庫の配置と補充を市場動向に合わせて行うことを可能にするが、全社の在庫量を市場動向に合わせるのはロジスティクスにしかできないことである。
需要と供給の同期化を図るマネジメント市場動向と供給活動とのミスマッチという問題が起こってしまう構造的な要因としては、市場の販売動向に自社の供給活動を適合させるというマネジメントが不在だったということがある。
マネジメントの不在というよりも、もっと端的にいえば、そのようなマネジメントの必要性が社内的に認知されていなかったということである。
現実に、そのような役割を担う部門はどの企業にも存在しなかった。
「いかに多く売るか」と「いかに効率的に作るか」が重視され、その問をつなぐ機能が不在だったのである。
もう一つの理由として技術的な要因がある。
各地の物流センターからの出荷動向を日リアルタイムに近い形で把握することが情報技術的にできなかったということである。
情報の把握ができないのであるから、出荷動向を踏まえて供給活動を行うなど不可能である。
たとえ需要と供給の適合を図ろうという考えがあったとしても、それは技術的にできないという大きな壁があったのである。
この技術的な壁は、最近のIT(情報通信技術)の進展が克服した。
いまや在庫情報をデータベース化し、社内の誰もが手元のパソコンでそのデータを活用するという仕組みのロジスティクスは、市場動向をつかみ、それをベースに供給活動を行うといったが、その成否は、ほとんど生産にかかっている。
ロジスティクスは、需要と供給のミスマッチをなくすことが目的であり、その効果は大きいものがある。
ただ、その効果のうち欠品と不要な生産を行わないことによって得られる効果は「作り方」次第である。
出荷動向についての情報の把握、活用に関する技術的な阻害要因は解消されたといってよい。
また、長引く販売低迷の中、需要と供給を同期化させるためのマネジメントの必要性も認知されてきた。
このような中で導入が進んでいるのが「ロジスティクス」なのである。
生産や物流という供給活動を担う部門が勝手に動くのではなく、市場の販売動向に合わせて動くことを維持するためのマネジメントである。
具体的には、販売動向を出荷動向という形で把握し、これをベースに在庫配置、補充を行うと同時に出荷動向に合わせる形で補充生産を行うということである。
考え方は簡単であり、生産された在庫を市場の動きに合わせて配置し、補充することも難しいことではない。
在庫管理を行えばいいだけだからである。
このマネジメントの最大の課題は、実は生産部門にかかっているのである。
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